kinnmokusei diary

人生のいろんなこと

高3の春人生初の失恋

前記事で書いたように、私は高校2年の冬に初めて彼氏ができた。

何もかもが新鮮でキラキラしていて、これがリア充(もう死語?)というものなのかと毎日ウキウキしながら過ごしていた。

 

春休みには、お花見に行った。

初の彼氏に浮かれていた私はお弁当を作った。

可愛らしい小さなお弁当箱ではなく、何を思ったのか、四角い大きな3段の重箱弁当。

海老フライや唐揚げは父に協力してもらい、卵焼きやウインナーは母に協力してもらい、自分で作ったのは、ノリ弁、デザートのフルーツのみだった。

あの頃は、大きいお弁当箱にたくさん作れば喜んでくれると本気で思っていたのだ。

彼は喜んで食べてくれていたが、今思えば少し引いていたのかもしれない、、、。

 

学校の遠足では横浜へ。

夕方に現地解散で、カップルたちはそれぞれ横浜デートに繰り出していた。

わたしも例外ではない。

何をするでもなく、ただひたすら一緒に歩いているだけで幸せだった。

 

高3の頃は選択授業の時間が増え、ほとんどの人が週に2回は午後の授業がなく、自由な時間が多かった。

放課後は自転車に2ケツしていろんなところへ行った。

彼の家で、映画を観てたこ焼きパーティーをしたこともあった。

当時高校生の間で爆発的に流行っていたウィルコム

毎日寝る前に電話をしながら寝落ちするのが日課だった。

初めての彼氏で、初めてのことばかりで、わからないことだらけだったが、周りの友達にアドバイスをもらい、それなりに楽しんでいたんだ。 

 

でも、幸せはそう長くは続かないのだ。

お互い将来の夢が同じで、同じ学校に通おうと、夏になったら学校見学に行こうと話していた矢先、振られた。

夏が始まる前だった。

元カノが忘れられないと言われた。

後々よく聞くと、私と付き合う前に彼と付き合っていた彼女が、自分から彼を振ったくせに、私と付き合っているのをみて、やっぱり未練があると彼に話をしたらしい。

人生初の失恋、何も考えられないし、どうしたら辛さが薄まるのかもわからず、ただただ途方に暮れ、泣くことしかできなかった。

周りの友人は、たくさん話を聞いてくれ、慰めてくれたが、大きく開いた心の穴が簡単に埋まることはなく、私はかなりの年月彼のことを引きずった。

学校に行けば彼がいる。

この前まで、私の事を大切だと言ってくれていた彼は、もう私の彼氏ではない。

そして、なんと不幸なことに、彼の元カノは私と同じクラスで、しかも私の後ろの席だった。

学校に行くのが辛くて仕方なくて、本気で隕石が落っこちてきて地球が滅亡しないものかと願っていた。

 

寝ても覚めても考えるのは彼のことばかり。

失恋ソングなんて聴きたくもないし、ドラマ、映画、どんなものを観ても、心が癒されることはないし、むしろ辛くなるだけだった。

2ケツで走った学校から彼の家への道、お昼を一緒に食べた校舎裏、2人でよく行ったファーストフード店、思い出せばだすほど泣けてきた。

彼が大好きなアーティストの曲は、いつしか私の大好きな曲になっていた。

 

正直、あの夏前の振られた時期の記憶があまりない。

辛すぎて、心が忘れようと記憶を消してしまっているんだと思う。

こんなに失恋が辛いと思わなかった。

そして、この先彼を超えるくらい好きになれる人なんていやしないと本気で思っていた。

 

数年経った今、私は当時のことを懐かしいなと微笑ましく思えるようになっている。

時間が解決してくれるというのは、本当だった。

あの時の幸せだった気持ちも、辛かった気持ちも、全てが今の私をつくっている大事な経験だったと思えるようになった。

あんなに辛くて辛くて仕方なかったあの気持ちも、今となってはいい思い出になっているんだから、時間というものは偉大だなと思う。

 

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ちなみに、卒業した後、彼とはあえて違う学校に進んだ。

ただ、なんという偶然か、学校行事で行った先で何度か彼に会う機会があった。

広い会場で、たくさんの人がいる中で、何故だか私はすぐに彼を見つけられた。

「私と別れた後、一瞬でも別れたことを後悔したことはあった?」

図々しいことに、2回目に偶然会ったとき、私は彼にそんなことを聞いた。

「あったよ」

それを聞いた時、やっと前に進めた気がした。

その言葉が嘘だったとしても、そう答えてくれた彼に感謝している。

その言葉のおかげで私は前に進めたのだ。