kinnmokusei diary

人生のいろんなこと

付き合わない両思い

 

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高校入学前、選択授業を決める手紙が送られてきた。

書道、音楽、美術、この3つから選ばなければならない。

第二希望まで希望を書くようにと書いてあった。

私は、第一希望『美術』、第二希望『美術』で出した。

美術以外本当に興味がなかったのだ。

音楽を聴いたり、楽器の演奏は好きだけど、みんなの前で歌ったりするのは好きじゃない。

書道も、一生懸命書いた自分の作品に、上から朱色の墨汁で直されるのも嫌いだった。

第一、第二どちらの希望も『美術』と記入した後、少し考えた。

美術以外考えられなかったとはいえ、二つ希望を書くように言われているのに、どちらも美術にして提出するなんて少し反抗的なことを入学前にしてしまうことは抵抗があったけれど、万が一興味のない音楽や書道になってしまったらと考えると、そのまま出してしまった。

 

入学してから知ったが、選択授業で1番人気がなく人数が少なかったのが『美術』だった。

そのため、2クラス合同の選択授業なのに中々の少人数で、1クラス分もいないくらいの人数だった。

 

高校1年生の頃は、同じクラスで美術を選択した人がとても少なく、仲良い友達達はみんな音楽か書道だった。

美術はもともと好きだったし、仲の良い友達もいないし、黙々と絵を描いていた。

正直、美術は好きで自分から選択した訳だけど、やはり周りが友達と談笑しながら絵を描いて過ごしている中、1人で作業するのは楽しくはなかった。

(2年生になってからは、クラス替えをして仲良くなった友達は2人とも偶然にも選択が美術で、とても楽しかった。席も自由だし、先生も優しくユーモアのある先生で、休み時間の延長のような楽しい時間だった)

 

ある日、選択授業の時間、1人で真剣に油絵を塗っていると、背を向けて後ろに座っていた男の子から何か話しかけらた。

何て話しかけられたか詳しくは覚えていないけれど、それ以降美術の授業で度々話すようになった。

軽音部に入っている、同じクラスの男の子だった。

夏終わりに、友達を通じてメールアドレスを聞かれて、メールのやり取りをするようになった。

男の子からメールアドレスを聞かれるなんて、初めての経験でとても嬉しくてワクワクしたのを覚えている。

教室でもたまに話したり、メールは数日に1回していたし、どんどん気になる存在になっていった。

そんなとき、高校生になって初めての文化祭があった。

彼もバンドを組んでいたし、たまたま友達が軽音部だったこともあり、軽音部のライブを見に行くことになった。

1年生の中で、1位2位を争うレベルらしく、お客さんがたくさん集まっていた。

彼は、4人組バンドのギターボーカルだった。

たしか、この時はBUMP OF CHICKENの『ガラスのブルース』や『天体観測』を歌っていたと思う。

正直、かなりかっこよかった。

いつもの10倍くらいかっこよくみえた。

この時点で、気になる存在から、好きな人に変わっていたと思う。

 

その後、テスト期間前にメールをしていた時、好きな人がいるか聞かれた。

正直、これはきたと思った。

わたしは、いるよ、そっちは?と送った。

俺もいるよ、というようなことが返ってきた気がする。

好きな人って誰?と返した後、ドキドキしながら勉強机に座って、何度もメールセンター問い合わせをした。

数分後返ってきたメールには、わたしの名前がかいてあったのだ。

人生初の両思い、死ぬほど嬉しくて、私は携帯をベッドに放り投げた。

はしゃいだ末、いろいろな友達に即報告をした。

そして私も、好きな人とは彼のことだと伝えるメールを送った。

問題はこの後だ。

普通このようなやり取りの後は、付き合うという流れになるのが自然だと思う。

けれど、彼からの返事は予想だにしないものだった。

「好きだけど今は付き合えない。」

私の頭はクエスチョンマークでいっぱいである。

全く意味がわからなかった。

男女が、お互いを好きで、気持ちが通じたのならば、普通はお付き合いに至るのではないか?

15年間彼氏がいなかった私には、恋愛経験がなさ過ぎて、理解ができず、結局その彼とはそこでメールが終わってしまった。

 

その後、2年生になり、クラスが分かれてからは、接点があまりなくなり、話すこともなかった。

けれど、クリスマスライブ、バレンタイデーライブ、文化祭のライブ、と高校2年生になっても、彼氏ができても、高校3年生になっても、ライブだけは何となく見にいっていた。

友達が出るから、という口実のもと、彼のバンドの出番の時間もチェックして、しっかり見ていた。

歌っている時の彼は本当にうまくて、かっこよかった。

私の後ろでは、後輩であろう女の子が何人か泣いていた。

 

その後、高校3年生になった時、一度だけメールのやり取りをした覚えがある。

内容はよく覚えてないが、何通かやり取りして、それっきり何もなく高校を卒業した。

 

そんな彼は、今わたしの彼氏である。

あの時、好きだけど付き合えない、の真意は何だったのか、4年後に知ることになるとは思っていなかった。

その時の話はいつかまた。

 

 

と、ここまでおととい書いていて、昨日更新しようとしていたら、振られた。

人生楽ありゃ苦もあるさ